検察側の罪人 雫井脩介作
こんにちは、古賀恭一郎です。
映画にもなっており、現在公開中の検察側の罪人 読みました。
「正義」がテーマとなっているこの物語ですが、「一線を、越える。」
の意味は、ぜひ本を読まれるか、映画を観てくださいね。
物語は、
・時効となった重犯罪が過去にあり、その被害者と懇意にしていた主人公の一人(映画では木村さん)が自分の信じる「正義」のために検事生命を賭します。
・一方、若手検事である主人公のもう一人(映画では二宮さん)が若さから「正義」を貫こうと奮戦しますが、結局振り回されてしまいます。
・検察における不祥事が取り挙げられ、それを暴くというわかりやすい「正義」の構図を斜め横から展開されます。
といった点について進められていきます。
長く組織にいる私も、若い人間の「正義」や「倫理」感と現状のギャップを取り除きつつ、倫理違反を起こさない組織作りに腐心しております。
その中でも、製品の「コスト」(経済性管理面)や「安全性」(安全管理)と「倫理」感を天秤にかけることもあり、そのバランス感覚に四苦八苦しているのが現状です。
当然倫理を重視することが重要ですが、その中で「社会受容」というものも考慮せねばなりません。簡単にはいきませんね。
組織の中のひとりとして、正義と倫理観について考えさせられる物語でした。