読書日記 希望の糸 東野圭吾著
希望の糸を読みました。
カササギ殺人がミステリなら、希望の糸はサスペンスでしょうか。大好きなシリーズの第10作目です。本作は、シリーズ主人公の従弟にスポットライトがあたった作品となっています。
過去の作品から東野圭吾さんの作品は読み続けていますが、登場人物がそれぞれ人間臭いです。どのあたりが、というと ろくでもない人間が出てくること、そしてそのろくでもない人間も人間関係があること。そして、それぞれ関わっている人間に事情があり、悩みがあり、それらがあきらかになっていくこと。それらをひっくるめて、人間臭いです。その人間臭さが魅力です。そして、誤解。ミス。すれ違い。それらを乗り越えようと悩み考え、苦しんでいる登場人物たちに感情移入してしまいます。
本作品は、事件の謎と、主人公の葛藤が交差しながら進んでいきます。そして、なぜ?がすべて解決したとき、自分の悩みの小ささに笑ってしまいました。
人を選ぶかもしれませんが、私はおススメの作品です。ぜひ手にとっていただければ幸いです。