一次試験と二次試験の違いとは
こんにちは、技術士(機械)の古賀恭一郎です。
技術士一次試験(以下、一次試験)が終わった方、ほっとされているかと思います。お疲れ様でした。
一次試験合格を見据えて、来年度の技術士二次試験(以下、二次試験)を目指すにあたり、それぞれの違いについて述べたいと思います。
違いとは
ざっくり説明すると、
- 一次試験は、各種知識を問われる。
- 二次試験は、専門知識をもとに、応用して問題点を解決する力が問われる。
この二点に尽きると思います。
試験で問われること
一次試験は、努力や記憶力、そしてある程度の経験が報われる試験と言えます。
一方、二次試験は、「技術部門」の専門知識、応用能力、問題解決能力、課題遂行能力がそれぞれ問われております。
二次試験の対策は、業務経験を積むことで得られることが多いです。50代で取得された先輩技術士の中には、記憶力の低下が原因で、二次試験より一次試験の方が難しかったとおっしゃる例がありました。
若い技術者の二次試験対策
では、業務経験の浅い方はどうすれば良いのでしょうか?
私は30代前半でなんとか二次試験に合格することができましたが、やはり技術者全般から見ると経験不足の感が否めません。そのため、先輩技術士に指導してもらうことで、経験不足を埋めつつ、応用能力や問題解決、課題遂行能力を磨かせていただきました。
さらには、二次試験における筆記論文の合格レベルも指導してもらえることができました。
技術士二次試験の筆記試験は、何をどこまで書ければ合格なのかがわかりにくい点がネックです。合否どちらの結果が出ても、なぜその結果に結びついたのか、分析が難しく、次の口頭試験や来年度の筆記試験にフィードバックできません。
その点、指導技術士に相談できると、的確なアドバイスがもらえ、次の試験にフィードバックしていくことで、スパイラルアップしていけます。私のようなデキの悪い人間でも、フィードバックによって成長速度が劇的に上がります。おかげで、二次試験に合格できたと考えております。
今読んでいる「残業学」という本では、成長のために、背伸びと振り返りとつながり(信頼のおける他者からのコメント、フィードバック)が重要であると述べられております。(太字部は古賀)
つまり、独学よりも、背伸びをして自分なりに振り返り、先輩技術士からのフィードバックを受けることで成長速度が向上していくのです。
技術士試験受験を何年も続けていくと、徐々にですが、フィードバックの効果が表れ、自分が成長している実感が得られていきます。具体的には、短時間で業務課題を解決できるようになります。そして、社内評価もじわじわ上がっていくことで、以前なら見向きもされなかった私の提案が通ったり、技術的問題点をみつけて設計変更し、不具合を事前につぶしたりできます。文章や説明する力も養えますので、人の理解を得たり、納得させることもでき、自分の思う通りに業務を進められるようになります。
また、社外の方からフィードバックを受けると、「何となくコレを使う」や、「過去からやってる方法だから」という社内における常識が通じません。そのため、視野の狭さから解放される効果もあります。
まとめ
まとめると、二次試験は、一次試験とは別ものであり、経験と対策が必要です。
しかし、指導技術士を見つけることで、自身の成長を加速させ、若くても二次試験に合格することが可能となります。
また、二次試験の対策を進めることで、業務においても成長でき、評価が高まります。
近くに技術士がいない、同じ分野の技術士が見つけられないという方も、地域の技術士会やSUKIYAKI塾などで相談すれば、指導技術士がみつかるかもしれません。
機械、衛生工学の方であれば、私も相談に乗りますので、コメント欄やメール、サイドの問合せフォームから連絡ください。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。