読書日記 屍人荘の殺人 今村昌弘著
映画化や鮎川哲也賞受賞、このミステリーがすごい!1位など数々の賞を受賞した屍人荘の殺人読みました。
これは面白い。
読み始めて、コレはあり得ない!と思ったのですが、世の中は身体が縮んだ少年が事件を解決する物語も大人気ですので、これくらい許容せずして、何を楽しむのかという風に思いなおしました。米澤穂信先生の「折れた竜骨」も同じジャンルなのでしょうか。作品内に、古今東西各種トリックは使い込まれているので、組み合わせが主流とメタ発言もありますが、まさにその通りですね。
大学のミステリ愛好会、映研の合宿と心霊ビデオの撮影なんかは、名探偵の孫が出てきそうなシチュエーションで、導入としては安心して読めましたが、それらを完全にひっくり返す展開にあっけに取られてしまいました。
かといって、まったくミステリ要素無しではなく、なぜ殺したのか?どうやって殺したのか?は、キチンと回収されています。
シリーズ作も出版されていますので、ぜひ手に取ってみたいと思います。