古賀恭一郎の日記

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平成28年度 技術士一次試験 機械部門択一(32) 流体力学の用語

平成28年技術士一次試験 機械部門択一問題の解答解説です。

技術士一次試験だけでなく、JABEE認定大学の機械工学科の皆さんにも活用できる内容になっていると思います。

お役に立てれば幸いです。

JABEE |一般社団法人 日本技術者教育認定機構|世界で通用する技術者」になるための学びが、ここに。 から引用

技術者を育成する教育プログラムを「技術者に必要な知識と能力」「社会の要求水準」などの観点から審査し、認定する非政府系組織です。“教育プログラム”は認定の対象とする教育の主体のことで、通常、工学・農学・理学系の学科あるいは学科内のコースに対応します。

中略

  • 認定プログラムの修了生は、国家資格である技術士の第一次試験が免除されます。
 
問題32 流体力学に関する次の記述のうち,最も適切なものはどれか。
 
① 流体粒子の運動に着目したとき,流体粒子の移動とともに速度が変化しない状態を定常状態と呼ぶ。
② 非圧縮性流体の質量保存の式は,流体の密度を含まない形で与えられる。 
ニュートン流体では,ひずみと応力が比例関係にある。
④ 粘性のない流れはポテンシャル流れと呼ばれる。 
⑤ 強制渦とは渦度の存在しない渦である。
 
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技術士会の正答は、②でした。
 
①不適切です。
 定常状態は、時間変化のない流れです。
 速度が変化しないのであれば、一様流と勘違いさせようとしたのでしょうか。
②適切です。
 非圧縮性流体は圧縮性を無視できる流体ですので、体積は変化しませんので、密度を式に含みません。
③不適切です。
 ニュートンの粘性則が成り立つものをニュートン流体といいます。
 τ=μdu/dy
 粘性によるせん断応力τが速度勾配du/dyに比例するものですね。
④不適切です。
 粘性の無い流体は非粘性流体ですね。
⑤不適切です。
 渦度は回転する物体の回転角速度の二倍に相当しますので、強制渦も自由渦も渦度は存在しますね。
 
これは、流体力学の基礎を問う良い問題だと思います。
 
一次試験は、とにかく過去問を繰り返し解くことが、合格への近道です。
頑張ってください。