古賀恭一郎の日記

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平成28年度 技術士一次試験 機械部門択一(33) 管内の圧力差

平成28年技術士一次試験 機械部門択一問題の解答解説です。

技術士一次試験だけでなく、JABEE認定大学の機械工学科の皆さんにも活用できる内容になっていると思います。

お役に立てれば幸いです。

JABEE |一般社団法人 日本技術者教育認定機構|世界で通用する技術者」になるための学びが、ここに。 から引用

技術者を育成する教育プログラムを「技術者に必要な知識と能力」「社会の要求水準」などの観点から審査し、認定する非政府系組織です。“教育プログラム”は認定の対象とする教育の主体のことで、通常、工学・農学・理学系の学科あるいは学科内のコースに対応します。

中略

  • 認定プログラムの修了生は、国家資格である技術士の第一次試験が免除されます。
 
問題33 下図に示すように, 断面積 A=0.04 [m^2] の流路に密度ρ=1000 [kg/m^3]の水が流れている状態を考える。入り口部〇Aでは,流速Vs=0.4 [m/s] の流れの中に、断面積 Aj=0.01 [m^2] のノズルから流速Vj=2 [m/s]で水が吐き出されている。下流部〇Bでは,水は一様な流速で流れているとする。入り口部〇A, 下流部〇Bの断面では,圧力は一定であるとする。このとき,入り口部〇Aの圧力Pa下流部〇Bの圧力Pbとの差 Pa-Pbに最も近い値はどれか。粘性による圧力損失の影響は無視して答えよ。
 

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技術士会問題抜粋
~~~~~~~~~~

 

技術士会の正答は、④でした。
 
まずは、〇B部の流速Vbを求めます。
流れは連続しているとすると、〇B部の流量Qbは、
 Qb=Aj×Vj+(A-Aj)×Vs
  =0.01×2+(0.04-0.01)×0.4
  =0.032m^3/s
 Vb=Qb/A
  =0.032/0.04
  =0.8m/s
 
ニュートンの運動の第2法則から、F=mv(外力=質量×速度)で、
また、F/A=P(外力/面積=圧力)ですので、
 (ρ・Aj・Vj)×Vj+Pa×A+{ρ・(A-Aj)・Vs}×Vs=Pb×A+(ρ・A・Vb)×Vb
が成り立ちますね。なお、()内は質量流量を求めています。
 式を変形すると、
 Pa×A-Pb×A=(ρ・A・Vb)×Vb-(ρ・Aj・Vj)×Vj-{ρ・(A-Aj)・Vs}×Vs
 (Pa-Pb)×A=ρ{A・Vb^2-Aj・Vj^2-(A-Aj)・Vs^2}
 (Pa-Pb)=ρ{A・Vb^2-Aj・Vj^2-(A-Aj)・Vs^2}/A
次に各数値を代入しますね。
 (Pa-Pb)=1000・{0.04・0.8^2-0.01・2^2-(0.04-0.01)・0.4^2}/0.04
 (Pa-Pb)=25000・(0.0256-0.04-0.0048)
      =-480 N/m^2
 
と解答④に一致しましたね。
 
一次試験は、とにかく過去問を繰り返し解くことが、合格への近道です。
頑張ってください。