平成28年度 技術士一次試験 機械部門択一(16) 2自由度系の固有角振動数
平成28年度 技術士一次試験 機械部門択一問題の解答解説です。
技術士一次試験だけでなく、JABEE認定大学の機械工学科の皆さんにも活用できる内容になっていると思います。
お役に立てれば幸いです。
JABEE |一般社団法人 日本技術者教育認定機構|世界で通用する技術者」になるための学びが、ここに。 から引用
技術者を育成する教育プログラムを「技術者に必要な知識と能力」「社会の要求水準」などの観点から審査し、認定する非政府系組織です。“教育プログラム”は認定の対象とする教育の主体のことで、通常、工学・農学・理学系の学科あるいは学科内のコースに対応します。
中略
- 認定プログラムの修了生は、国家資格である技術士の第一次試験が免除されます。
問題16 下図の2自由度系には2つの固有角振動数が存在する。その組合せとして,最も適切なものはどれか。なお, mは質量 kはばね定数を表すものとし,摩擦は考慮しなくてよいものとする。
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技術士会の正答は、③でした。
振動工学の基礎P56を参照すると、
振動数方程式がありますね。
なお、固有角振動数をωとします。
m1m2ω^4-{m1k2+m2(k1+k2)}ω^2+k1k2=0
添え字1、2はそれぞれ左側から1番目、2番目を表してます。
代入すると、
2m・mω^4 -{2mk+m(2k+k)}ω^2+2k^2=0
2m^2ω^4 -(2mk+3mk)ω^2+2k^2=0
2m^2ω^4 -5mkω^2+2k^2=0
ここで、二次方程式に変換してω^2を求める式に変換します。
ω^2=[5mk±{(5mk)^2-4・2m^2・2k^2}^0.5]/(2・ 2m^2)
={5mk±(25m^2k^2-16m^2k^2)^0.5}/(4m^2)
={5mk±(9m^2k^2)^0.5}/(4m^2)
=(5mk±3mk)/(4m^2)
ここで、±をそれぞれ計算します。まず+から
ω^2=(5mk+3mk)/(4m^2)
=8mk/(4m^2)
=2k/m
ω=(2k/m)^0.5
つぎに-は、
ω^2=(5mk-3mk)/(4m^2)
=2mk/(4m^2)
=k/(2m)
ω=(k/2m)^0.5
と解答③に一致しましたね。
一次試験は、とにかく過去問を繰り返し解くことが、合格への近道です。
頑張ってください。