平成29年度 技術士一次試験 衛生工学部門択一(16)体温及び代謝量
技術士一次試験だけでなく、JABEE認定大学の該当学科の皆さんにも活用できる内容になっていると思います。
お役に立てれば幸いです。
JABEE |一般社団法人 日本技術者教育認定機構|世界で通用する技術者」になるための学びが、ここに。
から引用
技術者を育成する教育プログラムを「技術者に必要な知識と能力」「社会の要求水準」などの観点から審査し、認定する非政府系組織です。“教育プログラム”は認定の対象とする教育の主体のことで、通常、工学・農学・理学系の学科あるいは学科内のコースに対応します。
中略
- 認定プログラムの修了生は、国家資格である技術士の第一次試験が免除されます。
問題16 体温及び代謝量に関する次の記述のうち,最も不適切なものはどれか。
① 人体の熱放散は,対流,放射, 伝導,蒸発の物理的過程からなる。
② 温暖環境では,寒冷環境に比較して,身体内部と身体表層部の温度差が大きくなる。
③ 自律性体温調節は、無意識に発現する自律神経やホルモンによる不随意性生理調節機能である。
④ 高温の環境では,汗の分泌増加や血流量の増加で,代謝量はわずかに上昇する。
⑤ 日本人の30歳代の平均基礎代謝量は,女子よりも男子の方が多い。
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技術士会の正答は、②でした。
体温は36℃台ですが、温暖環境は30~40℃程度でしょうか。対して、寒冷環境として、0~5℃程度を考えた場合、伝熱モデルを考えると、
体の内部→皮膚(表層部)→環境
の熱の流れから、体の内部と環境との温度差が大きければ、表層部が環境温度に近づきます。
そのため、寒冷環境は身体内部と表層温度の差が大きくなります。
逆に温暖環境は、身体内部と表層温度の差が小さくなります。
①は、
対流:風などによる放熱
放射:低温部への放射熱(冷たい物に近づくとひやっとする)
伝導:皮膚に触れる空気や床などへの放熱
蒸発:汗などが蒸発することで奪う潜熱
一次試験は、とにかく過去問を繰り返し解くことが、合格への近道です。
頑張ってください。