平成29年度 技術士一次試験 衛生工学部門択一(26) 生ごみ処理の資源化
こんにちは。技術士(機械)の古賀恭一郎です。
平成29年度 技術士一次試験 衛生工学部門択一問題の解答解説です。
技術士一次試験だけでなく、JABEE認定大学の該当学科の皆さんにも活用できる内容になっていると思います。
お役に立てれば幸いです。
JABEE |一般社団法人 日本技術者教育認定機構|世界で通用する技術者」になるための学びが、ここに。
から引用
技術者を育成する教育プログラムを「技術者に必要な知識と能力」「社会の要求水準」などの観点から審査し、認定する非政府系組織です。“教育プログラム”は認定の対象とする教育の主体のことで、通常、工学・農学・理学系の学科あるいは学科内のコースに対応します。
中略
- 認定プログラムの修了生は、国家資格である技術士の第一次試験が免除されます。
問題26 生ごみ処理の資源化に関する次の記述のうち,最も適切なものはどれか。
① メタン発酵とは,廃棄物中の有機物を好気性細菌の活動を利用して分解することをいい、エネルギーとして利用可能なメタンガスを得ることができる。
② 堆肥化における好気性微生物・バクテリア発酵の促進のためには, C/N(炭素/窒素)比が高い方がよい。
③ 堆肥化における切り返しは,主として水分の蒸発のために行う。
④ メタン発酵には温度によって高温発酵と中温発酵があり,前者は処理速度が後者より劣るが,発酵阻害を受けにくく、安定を保ちやすい。
⑤ メタン発酵プロセスは,加水分解, 酸生成, 水素・酢酸生成, メタン生成過程に区分される。
~~~~~~~~~~
技術士会の正答は、⑤でした。
①は不適切ですね。嫌気性細菌を活用しています。
http://www.repa-npo.com/Kaiin_PDF/TERAKOYA_02.pdf
(メタン発酵の基礎知識より)②は不適切ですね。炭素率が高いと堆肥化が遅れるようです。
http://jlia.lin.gr.jp/cali/manage/122/s-semina/122ss2.htm(良い堆肥生産のポイント(2))
③は不適切ですね。②のURLからも、切り返しをすることで、水分や炭素率、空気が必要な微生物の働く場を作ります。
④は不適切ですね。下URLから、記述が逆なことがわかります。
メタン発酵の仕組み | バイオガス事業の概要 | バイオガス独立系コンサルティングのレナリア
(メタン発酵の仕組みより)一次試験は、とにかく過去問を繰り返し解くことが、合格への近道です。
頑張ってください。