平成29年度 技術士一次試験 衛生工学部門択一(28) 都市ごみの元素組成から必要な理論酸素量
こんにちは。技術士(機械)の古賀恭一郎です。
平成29年度 技術士一次試験 衛生工学部門択一問題の解答解説です。
技術士一次試験だけでなく、JABEE認定大学の該当学科の皆さんにも活用できる内容になっていると思います。
お役に立てれば幸いです。
JABEE |一般社団法人 日本技術者教育認定機構|世界で通用する技術者」になるための学びが、ここに。
から引用
技術者を育成する教育プログラムを「技術者に必要な知識と能力」「社会の要求水準」などの観点から審査し、認定する非政府系組織です。“教育プログラム”は認定の対象とする教育の主体のことで、通常、工学・農学・理学系の学科あるいは学科内のコースに対応します。
中略
- 認定プログラムの修了生は、国家資格である技術士の第一次試験が免除されます。
問題28 都市ごみの元素組成が, 可燃ごみ 1kg中に炭素600g,水素80g, 酸素320gのごみがある。(窒素,硫黄, 塩素は,組成割合が小さく無視できるものとする。)このごみ1kgの燃焼に必要な理論酸素量に最も近い値はどれか。ただし,各元素の原子量は,炭素12, 水素1,酸素16とする。
① 50 [mol]
② 60 [mol]
③ 70 [mol]
④ 80 [mol]
⑤ 110 [mol]
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技術士会の正答は、②でした。
C=60%、H=8%、O=32%
完全燃焼反応式は、
C+O2 →CO2
H+1/4O2→1/2H2O
Cの原子量は12ですので、1㎏の炭素は、1/12kmol
600gは 0.6/12×1000=50molですね。
Hの原子量は1ですので、1㎏の水素は、1kmol
80gは、80molですね。
C50molを燃焼するために必要なO2は、50mol、
H80molを燃焼するために必要なO2は、80/4=20mol、
となります。よって必要O2は70molですね。
Oの原子量は16ですが反応するO2で考えると32ですので、1㎏の酸素は、1/32kmol
320gは、 0.32/32×1000=10molですね。
元々可燃ごみに含まれる酸素も燃焼に使われるため、
70mol-10mol=60mol
が答えですね。
一次試験は、とにかく過去問を繰り返し解くことが、合格への近道です。
頑張ってください。