平成29年度 技術士一次試験 機械部門択一(28)理想気体のエントロピー変化
こんにちは、技術士(機械)の古賀恭一郎です。
平成29年度 技術士一次試験 機械部門択一問題の解答解説です。
平成29年度 技術士一次試験 機械部門択一問題の解答解説です。
技術士一次試験だけでなく、JABEE認定大学の機械工学科の皆さんにも活用できる内容になっていると思います。
お役に立てれば幸いです。
JABEE |一般社団法人 日本技術者教育認定機構|世界で通用する技術者」になるための学びが、ここに。から引用
技術者を育成する教育プログラムを「技術者に必要な知識と能力」「社会の要求水準」などの観点から審査し、認定する非政府系組織です。“教育プログラム”は認定の対象とする教育の主体のことで、通常、工学・農学・理学系の学科あるいは学科内のコースに対応します。
中略
- 認定プログラムの修了生は、国家資格である技術士の第一次試験が免除されます。
問題28 均一な物質で構成される閉じた系に,エントロピーの定義と熱力学の第一法則より, Tds = du + pdv が得られる。ここで, Tは温度, sは比エントロピー, u は比内部エネルギー, pは圧力, vは比体積である。この式を使って,状態1から状態2に至る理想気体のエントロピー変化Δsを求めた結果として,最も適切なものはどれか。ただし, Cv, Rはそれぞれ,定積比熱, 気体定数とし,添え字の1,2は状態1,状態2を意味する。
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技術士会の正答は、④でした。
Tds = du + pdv
ds = du/T + pdv/T
理想気体の場合、
pv=RT(理想気体の条件から)、du=cvdT(定積比熱の条件から)
の関係が成立するので、
ds=cv×dT/T+R×dv/v
の式が成立する。(pv=RT→p/T=R/v)
状態1から状態2へ積分すれば、
Δs=cv∫dT/T+R∫dv/v
=cvln(T2/T1)+Rln(v2/v1)
となり、④と同じ式になりますね。
おススメ本も紹介しておきますね。
熱力学は、数式さえ理解できれば、意外ととっつきやすいです。
一次試験は、とにかく過去問を繰り返し解くことが、合格への近道です。