平成30年度 技術士一次試験 衛生工学部門択一(33)最終処分場の浸出水量
こんにちは。技術士(機械)の古賀恭一郎です。
平成30年度 技術士一次試験 衛生工学部門択一問題の解答解説です。
技術士一次試験だけでなく、JABEE認定大学の該当学科の皆さんにも活用できる内容になっていると思います。
お役に立てれば幸いです。
JABEE |一般社団法人 日本技術者教育認定機構|世界で通用する技術者」になるための学びが、ここに。
から引用
技術者を育成する教育プログラムを「技術者に必要な知識と能力」「社会の要求水準」などの観点から審査し、認定する非政府系組織です。“教育プログラム”は認定の対象とする教育の主体のことで、通常、工学・農学・理学系の学科あるいは学科内のコースに対応します。
中略
- 認定プログラムの修了生は、国家資格である技術士の第一次試験が免除されます。
https://archilink.jp/heterogeneous-applications
衛生工学部門の勉強のため、択一問題の解答解説をまとめていきます。間違いがあればご指摘いただけると幸いです。
問題33 最終処分場の浸出水量に関する次の記述の,[ ]に入る数値の組合せとして,最も適切なものはどれか。
表面遮水工が設置されているオープン型最終処分場において,埋立面積が3.0ha, 年間降水量が1800 mm/年,蒸発散量が2.0 mm/日の場合,日平均浸出水発生量は [A]m^3/日,浸出係数は、[B]である。ただし,埋立地内に降った雨水が表流水として外部へ排除されることはないものとする。
① A:60 B:0.4
② A:60 B:0.5
③ A:60 B:0.6
④ A:90 B:0.4
⑤ A:90 B:0.6
~~~~~~~~~~
技術士会の正答は、⑤でした。
「浸出水」とは見慣れない言葉でしたので、調べました。
雨が降った廃棄物処分場から、処分された汚泥や廃棄物を含んで浸出する汚水のことをいいます。
3haは、3×10^4m^2ですね。
次に、年間降水量を日平均降水量にするには、
1800mm/年 ÷ 365日 =4.93mm/日
日当たりの蒸発散量が2.0mm/日ですので、
出ていく量は、
4.93mm/日 -2.0mm/日=2.93mm/日=2.93×10^-3m/日
オープン型ですので、埋立面積がすべて雨を受けるとすると、一日あたりの浸出水量は、
3×10^4m^2 × 2.93×10^-3m/日 = 87.9m^3/日 ≒ 90m^3/日
となり、④、⑤が選択肢として残りますね。
浸出係数について、明確な定義が見つけられなかったのですが、
解から、
B=(4.93 - 2.0) / 4.93 = 0.594 ≒ 0.6
浸出係数 = 浸出水 / 浸入水(?)
ということでしょうか。
一次試験は、とにかく過去問を繰り返し解くことが、合格への近道です。
頑張ってください。