平成30年度 技術士一次試験 機械部門択一(15)粘性減衰要素を有する1自由度振動系
平成30年度 技術士一次試験 機械部門択一問題の解答解説です。
技術士一次試験だけでなく、JABEE認定大学の機械工学科の皆さんにも活用できる内容になっていると思います。
お役に立てれば幸いです。
JABEE |一般社団法人 日本技術者教育認定機構|世界で通用する技術者」になるための学びが、ここに。 から引用
技術者を育成する教育プログラムを「技術者に必要な知識と能力」「社会の要求水準」などの観点から審査し、認定する非政府系組織です。“教育プログラム”は認定の対象とする教育の主体のことで、通常、工学・農学・理学系の学科あるいは学科内のコースに対応します。
中略
- 認定プログラムの修了生は、国家資格である技術士の第一次試験が免除されます。
問題15 下図のような粘性減衰要素を有する1自由度振動系において,質量mが10kg, ばね定数kが100 kN/m, 減衰比が0.01のとき, 減衰係数cに最も近い値はどれか。
① 0.01 Ns/m
② 0.2 Ns/m
③ 2 Ns/m
④ 10 Ns/m
⑤ 20 Ns/m
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技術士会の正答は、⑤でした。
まず、「減衰比」は、減衰係数cと臨界減衰係数ccとの比を表します。
臨界減衰係数は、
cc=2(mk)^0.5
で求められます。減衰比c/ccは、
c/cc=0.01
ですので、
c=2(mk)^0.5*0.01
=2(10㎏・100×1000N/m)^0.5*0.01
=20Ns/m
減衰係数になじみが無いので、単位変換も残しておきます。
(㎏・N/m)^0.5={㎏・㎏・m/(s^2m)/m}^0.5
=(㎏^2/s^2)^0.5=㎏/s
=㎏/s×s/s×m/m=㎏・m/s^2・s/m
=Ns/m
と、解答に一致しましたね。
一次試験は、とにかく過去問を繰り返し解くことが、合格への近道です。
頑張ってください。