平成30年度 技術士一次試験 機械部門択一問題の解答解説です。
技術士一次試験だけでなく、JABEE認定大学の機械工学科の皆さんにも活用できる内容になっていると思います。
お役に立てれば幸いです。
JABEE |一般社団法人 日本技術者教育認定機構|世界で通用する技術者」になるための学びが、ここに。 から引用
技術者を育成する教育プログラムを「技術者に必要な知識と能力」「社会の要求水準」などの観点から審査し、認定する非政府系組織です。“教育プログラム”は認定の対象とする教育の主体のことで、通常、工学・農学・理学系の学科あるいは学科内のコースに対応します。
中略
- 認定プログラムの修了生は、国家資格である技術士の第一次試験が免除されます。
問題25 定常状態で用いられている熱交換器に関する次の(ア)~(オ)の記述のうち,正しいものの組合せとして,最も適切なものはどれか。
(ア)向流型熱交換器において,低温側流体の温度は高温側流体の温度の出口温度を超えることがある。
(イ)熱交換器内にある隔板の熱通過率に対し,隔板の厚さと密度の両方が影響する。
(ウ)対数平均温度差は,高温側流体の入口温度と低温側流体の出口温度が与えられれば求められる。
(エ)並流型熱交換器において,高温側流体の温度と低温側流体の温度の差は入口において最大となる。
(オ)向流型熱交換器における熱交換量は, 熱通過率と対数平均温度差が与えられれば求められる。
①(ア)と(イ)
②(ウ)と(エ)
③(ウ)と(オ)
④(ア)と(エ)
⑤(イ)と(オ)
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技術士会の正答は、④でした。
(ア)正解です。これが向流型のメリットですね。
(イ)隔板の厚さと「熱伝導率」ですね。
(ウ)対数平均温度差は、高温・低温それぞれの入口・出口4点の温度を使って求めますね。
高温入口:Tin 低温入口tin
高温出口:Tout 低温出口tout
とすると、向流型では、
ΔTml={(Tin-tout)-(Tout-tin)}/LN{(Tin-tout)/(Tout-tin)}
で求められます。
(エ)文章のとおりです。
(オ)「伝熱面積」が必要です。
一次試験は、とにかく過去問をくり返し解くことが、合格への近道です。
頑張ってください。