平成30年度 技術士一次試験 機械部門択一(26)断熱材の厚さ計算
平成30年度 技術士一次試験 機械部門択一問題の解答解説です。
技術士一次試験だけでなく、JABEE認定大学の機械工学科の皆さんにも活用できる内容になっていると思います。
お役に立てれば幸いです。
JABEE |一般社団法人 日本技術者教育認定機構|世界で通用する技術者」になるための学びが、ここに。 から引用
技術者を育成する教育プログラムを「技術者に必要な知識と能力」「社会の要求水準」などの観点から審査し、認定する非政府系組織です。“教育プログラム”は認定の対象とする教育の主体のことで、通常、工学・農学・理学系の学科あるいは学科内のコースに対応します。
中略
- 認定プログラムの修了生は、国家資格である技術士の第一次試験が免除されます。
問題26 金属板に断熱性能を与えるために,その片方の表面にプラスチックフィルムを貼 ることを考える。金属板とプラスチックフィルムの界面の熱抵抗は無視できるものとして、 金属板にフィルムを貼ったときの定常状態での板厚方向の熱通過率を,金属板のみにおける熱通過率の1/20まで低下させるために必要なフィルムの厚さに最も近い値はどれか。 ただし,金属板の厚さ及び熱伝導率をそれぞれ7.0 mm, 49 W/(m・K), プラスチック フィルムの熱伝導率を0.20 W/(m・K)とする。
①0.35㎜
②0.49㎜
③0.54㎜
④0.57㎜
⑤0.70mm
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技術士会の正答は、③でした。
金属単独の熱通過率k0は、
k0=49/(7.0/1000)=7000W/(m^2・K)
となります。これを1/20にするということは、熱通過率k1を350W/(m^2・K)にする必要があるわけです。
ここで、熱通過率の合成は、逆数を足した結果を再度逆数にする必要があるので、注意が必要です。
1/k1=(7.0/1000)/49+(x/1000)/0.20
x=0.20×1000×(1/350-(7.0/1000)/49)
=0.543㎜≒0.54㎜
と正答と一致しましたね。
一次試験は、とにかく過去問を繰り返し解くことが、合格への近道です。
頑張ってください。