平成30年度 技術士一次試験 機械部門択一(3)トラス構造
平成30年度 技術士一次試験 機械部門択一問題の解答解説です。
技術士一次試験だけでなく、JABEE認定大学の機械工学科の皆さんにも活用できる内容になっていると思います。
お役に立てれば幸いです。
JABEE |一般社団法人 日本技術者教育認定機構|世界で通用する技術者」になるための学びが、ここに。 から引用
技術者を育成する教育プログラムを「技術者に必要な知識と能力」「社会の要求水準」などの観点から審査し、認定する非政府系組織です。“教育プログラム”は認定の対象とする教育の主体のことで、通常、工学・農学・理学系の学科あるいは学科内のコースに対応します。
中略
- 認定プログラムの修了生は、国家資格である技術士の第一次試験が免除されます。
問題3 下図に示すように、3本の棒からなるトラス構造において, 節点Aに下向きの荷重Pが作用している。節点Bは回転支点, 節点Cは移動支点である。各節点は滑節であり,棒1,2,3には部材軸方向の荷重のみが作用する。棒の自重は無視できるものとするとき, 棒1と棒3に負荷される軸方向の荷重P1, P3の組合せとして,最も適切なものはどれか。ただし,引張荷重を正, 圧縮荷重を負とする。
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技術士会の正答は、①でした。
節点Aに注目する。反力はP/2である。
棒1、2はそれぞれ圧縮されると考えられる。棒1、2は圧縮に抗して、節点Aに対して、それぞれ軸方向に力を及ぼす。棒1、2からの力の大きさをF1、F2とすれば、y軸方向では
sin45°=1/√2=P/2F1=P/2F2
F1=P√2/2=P√2・√2/(2・√2)=P・2/(2・√2)
=P/√2
棒1にかかる力は、節点にかかる力の逆として、圧縮になりますね。
P1=-F1=-P/√2
次に、同じく節点Cに注目します。
棒2は圧縮されているので、節点Cに対しては、右下の向きに力をおよぼす。また、棒3は棒2からの力によって引っ張られ節点Cに対しては左向きに力を及ぼす。
また、節点Cは支持部から上向きに力を受ける。棒3と支持部からの力の大きさをF3、RCとすれば、
cos45°=F3/P2
F3=P2cos45°
=-P/√2・1/√2
=-P/2
棒3にかかる力は、節点にかかる力の逆として引っ張りになりますね。
P3=-F3=P/2
と、解答①と一致しましたね。
JSMEテキストシリーズ機械工学のための力学P42を参照しました。
一次試験は、とにかく過去問を繰り返し解くことが、合格への近道です。
頑張ってください。