平成30年度 技術士一次試験 機械部門択一(8)オイラーの公式と座屈荷重
平成30年度 技術士一次試験 機械部門択一問題の解答解説です。
技術士一次試験だけでなく、JABEE認定大学の機械工学科の皆さんにも活用できる内容になっていると思います。
お役に立てれば幸いです。
JABEE |一般社団法人 日本技術者教育認定機構|世界で通用する技術者」になるための学びが、ここに。 から引用
技術者を育成する教育プログラムを「技術者に必要な知識と能力」「社会の要求水準」などの観点から審査し、認定する非政府系組織です。“教育プログラム”は認定の対象とする教育の主体のことで、通常、工学・農学・理学系の学科あるいは学科内のコースに対応します。
中略
- 認定プログラムの修了生は、国家資格である技術士の第一次試験が免除されます。
問題8 下図に示すように,直径dの円形断面の棒の両端を回転自由に支持して, A点から長軸にそって圧縮荷重Pを加える。この棒の圧縮応力が降伏応力σysに達するまでは,座屈荷重Pcr に関するオイラーの公式
Pcr=π^2EI/L^2
が適用できるものとする。ただし,Eは縦弾性係数, Iは断面二次モーメント, Lは棒の
長さとする。降伏応力に達するまで座屈に至らないようにするためには,棒の長さはいくらよりも短くすればよいか。最も適切なものを選べ。
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技術士会の正答は、⑤でした。
座屈応力σysは、柱の断面積Aとすると、
オイラーの公式を当てはめると、
σys=π^2EI/(L^2・d^2π/4)
ここで、円断面の断面二次モーメントは、
I=πd^4/64
だから、Iを代入して、
=π^2Ed^2/(16・L^2)
L^2=π^2Ed^2/(16・σys)
L=πd/4(E/σys)^0.5
と解答⑤に一致しましたね。
(ちなみに端末条件係数1の両端支持だから、係数が掛かってないんですね。)
一次試験は、とにかく過去問を繰り返し解くことが、合格への近道です。
頑張ってください。