令和元年度 技術士一次試験(再) 機械部門択一(4)等分布荷重がかかるはり(一端固定、他端支持)
令和元年度 技術士一次試験(再) 機械部門択一問題の解答解説です。
技術士一次試験だけでなく、JABEE認定大学の機械工学科の皆さんにも活用できる内容になっていると思います。
お役に立てれば幸いです。
JABEE |一般社団法人 日本技術者教育認定機構|世界で通用する技術者」になるための学びが、ここに。 から引用
技術者を育成する教育プログラムを「技術者に必要な知識と能力」「社会の要求水準」などの観点から審査し、認定する非政府系組織です。“教育プログラム”は認定の対象とする教育の主体のことで、通常、工学・農学・理学系の学科あるいは学科内のコースに対応します。
中略
- 認定プログラムの修了生は、国家資格である技術士の第一次試験が免除されます。
問題4 下図に示すように,A端が単純支持,B端が固定された一様断面の長さLのはりに等分布荷重 wが作用している。このとき,はり全体に蓄えられるひずみエネルギーU は,
である。A端(支点A)における支持反力Raとして、最も適切なものはどれか。ただし、はりの曲げ剛性をEI とする。
① Ra=1/8wL
② Ra=1/4wL
③ Ra=3/8wL
④ Ra=1/2wL
⑤ Ra=3/4wL
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技術士会の正答は、③でした。
Ra+Rb=wL
RbL-Mb=1/2wL^2
とし、重複積分法を用いる。
左端からxの位置のモーメントMは、
M=Rax-1/2wx^2
たわみの微分方程式から、
d^2y/dx^2=-M/(EI)=-1/(EI)・(Rax-1/2wx^2)
この式を積分すると、dy/dx=θとなるので、
θ=-1/(EI)・(1/2Rax^2-1/6wx^3+C1) …(1)
さらに積分すると、
y=-1/(EI)・(1/6Rax^3-1/24wx^4+C1x+C2) …(2)
ここで、Ra、C1、C2はそれぞれ境界条件から求めることができます。
x=0のとき、支持A点ですので、y=0
x=Lのとき、固定端B点ですので、y=0、θ=0
x=0のとき式(2)に代入すると、
0=-1/(EI)・(C2)
C2=0
x=Lのとき、式(1)は、
0=-1/(EI)・(1/2RaL^2-1/6wL^3+C1)
0=1/2RaL^2-1/6wL^3+C1
C1=1/6wL^3-1/2RaL^2
式(2)は、
0=-1/(EI)・(1/6RaL^3-1/24wL^4+C1・L+0)
0=1/6RaL^3-1/24wL^4+C1・L
にC1を代入すると、
0=1/6RaL^3-1/24wL^4+(1/6wL^3-1/2RaL^2)・L
0=1/6RaL^3-1/24wL^4+1/6wL^4-1/2RaL^3
0=1/6RaL^3-3/6RaL^3-1/24wL^4+4/24wL^4
1/3RaL^3=3/24wL^4
Ra=3/8wL
と解答③に一致しましたね。
ひずみエネルギーから解けるのだと思いますが、そちらはチャレンジしてません。
機会があれば、チャレンジしてみます。
JSMEテキストシリーズ材料力学 P93~94を参照しました。
一次試験は、とにかく過去問を繰り返し解くことが、合格への近道です。
頑張ってください。