令和元年度 技術士一次試験(再) 機械部門択一(10)薄肉円筒圧力容器
令和元年度 技術士一次試験(再) 機械部門択一問題の解答解説です。
技術士一次試験だけでなく、JABEE認定大学の機械工学科の皆さんにも活用できる内容になっていると思います。
お役に立てれば幸いです。
JABEE |一般社団法人 日本技術者教育認定機構|世界で通用する技術者」になるための学びが、ここに。 から引用
技術者を育成する教育プログラムを「技術者に必要な知識と能力」「社会の要求水準」などの観点から審査し、認定する非政府系組織です。“教育プログラム”は認定の対象とする教育の主体のことで、通常、工学・農学・理学系の学科あるいは学科内のコースに対応します。
中略
- 認定プログラムの修了生は、国家資格である技術士の第一次試験が免除されます。
問題10 両端を閉じた薄肉円筒圧力容器(半径r,肉厚t, r≫t)に内圧pが作用している。両端から十分離れた円筒部分における円周方向ひずみεθと軸方向ひずみεzの組合せとして,最も適切なものはどれか。ただし,縦弾性係数はE, ポアソン比はνとし, 円筒の肉厚は薄いので平面応力状態を仮定する。
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技術士会の正答は、④でした。
軸方向について考える。軸方向応力σzは、
σz=pr/(2t)
円周方向応力σθは、
σθ=pr/t
また、σzとσθの応力が同時に作用するとき、各方向のひずみの関係は次のようになります。
εz=1/E・{σz-ν(σt+σθ)}
εθ=1/E・{σθ-ν(σt+σz)}
ここで、σtはσθ、σzに比べて微小なため、無視すると、
εz=1/E・(σz-νσθ)
εθ=1/E・(σθ-νσz)
それぞれ代入すると、
εz=1/E・{pr/(2t)-νpr/t)}
=1/E・{pr/(2t)-2νpr/2t)}
=1/E・pr/(2t)・(1-2ν)
= (1-2ν)pr/(2Et)
εθ=1/E・(σθ-νσz)
=1/E・{pr/t-νpr/(2t)}
=1/E・{2pr/(2t)-νpr/(2t)}
=1/E・pr/(2t)(2-ν)
=(2-ν)pr/(2Et)
kyoichirhokogajpemecha.hateblo.jp
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また、各応力が同時に作用するときの各方向のひずみは、JSMEテキストシリーズ材料力学P143~144を参照しました。
一次試験は、とにかく過去問を繰り返し解くことが、合格への近道です。
頑張ってください。