令和元年度 技術士一次試験 機械部門択一(22)U字管における微小振動
令和元年度 技術士一次試験 機械部門択一問題の解答解説です。
技術士一次試験だけでなく、JABEE認定大学の機械工学科の皆さんにも活用できる内容になっていると思います。
お役に立てれば幸いです。
JABEE |一般社団法人 日本技術者教育認定機構|世界で通用する技術者」になるための学びが、ここに。 から引用
技術者を育成する教育プログラムを「技術者に必要な知識と能力」「社会の要求水準」などの観点から審査し、認定する非政府系組織です。“教育プログラム”は認定の対象とする教育の主体のことで、通常、工学・農学・理学系の学科あるいは学科内のコースに対応します。
中略
- 認定プログラムの修了生は、国家資格である技術士の第一次試験が免除されます。
問題22 下図のように,U字管において密度 ρ, 断面積 A , 長さ L の液柱が破線で示す静的なつり合い位置を中心に微小振動している。次のうち,この液柱の固有角振動数として,最も適切なものはどれか。ただし,gは重力加速度とし,管壁と液柱との間の摩擦は無視できるものする。
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技術士会の正答は、②でした。
平衡点を原点にとり、図のように右側の原点からの上り代をxとおくと、左右には2xの高さの差が生じているので、
液体が受ける力は、
2ρAxg
となる。
液体の全質量は、
ρAL
であり、力はxと逆方向であるので、運動方程式は、
ρALx'' = -2ρAxg(式はm x''=-2x×K の形になっているだけです。)
ここで、x‘’は加速度を表す。
つぎに、鉛直にばねと錘が繋がれた系の固有角振動数はω=(g/xs)^0.5で示されており、本問題の錘である液体の挙動を考えると、
xs=L/2
となるため、
ω=(2g/L)^0.5
となり解答②に一致しますね。
JSME振動学P5~9を参照しました。
一次試験は、とにかく過去問を繰り返し解くことが、合格への近道です。
頑張ってください。