古賀恭一郎の日記

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令和元年度 技術士二次試験 総合技術監理部門択一(29)製品・システムの高信頼化

こんにちは、技術士(機械)の古賀恭一郎です。

  

問題29 製品・システムの高信頼化に関する次の記述のうち,フォールトトレランスの例として最も適切なものはどれか。
① 踏切の電動遮断機は,停電が発生したとき,遮断かんが重力により自動的に降りるように設計されている。
鉄道車両は,その運行に関わる全ての主要部品について,可能な限り信頼性の高いものを用いるように設計されている。
③ 大学実験室のサーバは,突然停電が発生したとき,無停電電源装置が働くように設定されている。
デジタルカメラのバッテリーは,決まった向き以外は装着できないように設計されている。
⑤双発航空機のジェットエンジンは,その1つが故障したとき残りのエンジンで飛行が可能なように設計されている。
 
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技術士会の正答は、③でした。⑤と回答しました。
フォールトトレランスは、青本5.3.5より、異常が放置され一部が故障に至るような場合でも、システムへの要求機能発揮を可能とすること。とあります。
① フェールセーフですね。ちょっと違いますが、「第3章 リスクアセスメント導入のための資料集」 https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei14/dl/080201d_0039.pdfなどでも、紹介されています。
② フォールトアボイダンスですね。部品などの故障が発生しないようにする。
③ 無停電電源装置とは、停電時にコンピュータなどに電力を供給するシステムですね。問題文では、「停電時に無停電電源装置が働く」とありますが、復電前提なのでしょうね。
フールプルーフですね。 https://plant.ten-navi.com/column/hata/21/などでも紹介されてます。
⑤ フェールセーフのようですね。問題文では、一方が故障しても飛行可能なように設計されている。とあります。
この問題はかなり悔しいですね。もう少し調べてみたいと思います。
すこし、私の考えをまとめるためのメモを残します。
IPAの(https://www.ipa.go.jp/files/000062598.pdf) では、フェールセーフの定義が分かれていることを明確に示しています。そして、Fault-Toleranceは、「故障を前提に,システム的に対処」することを記されてます。IPAの定義が正であるならば、解答③のサーバーに対するUPSは、永続的なシステム稼働、⑤は目的地到着までのシステム稼働を達成して初めてフォールトトレランスと言えるのでは無いでしょうか?これを踏まえると、UPSは複数台用意しても、復電することが前提であり、永続的なシステム稼働は望めません。
飛行機は、到着という、システムの区切りがありますので、区切りまでのシステム稼働は望めるはずです。(設問にも、設計されているとありましたし。)
また、フォールトトレランスを売り物にした製品として、航空機が挙げられてます。双発機というのがネックかもしれませんが。