令和元年度 技術士一次試験 機械部門択一(21)棒の角速度
令和元年度 技術士一次試験 機械部門択一問題の解答解説です。
技術士一次試験だけでなく、JABEE認定大学の機械工学科の皆さんにも活用できる内容になっていると思います。
お役に立てれば幸いです。
JABEE |一般社団法人 日本技術者教育認定機構|世界で通用する技術者」になるための学びが、ここに。 から引用
技術者を育成する教育プログラムを「技術者に必要な知識と能力」「社会の要求水準」などの観点から審査し、認定する非政府系組織です。“教育プログラム”は認定の対象とする教育の主体のことで、通常、工学・農学・理学系の学科あるいは学科内のコースに対応します。
中略
- 認定プログラムの修了生は、国家資格である技術士の第一次試験が免除されます。
問題21 下図のように,長さlの一様な細い棒が,一端を軸として摩擦なしに回転できるようになっている。この棒を水平にして静止させ,次に静かに手を放して回転させる。このとき,鉛直になった瞬間における棒の角速度として,最も適切なものはどれか。ただし, g は重力加速度とする。
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技術士会の正答は、③でした。
位置エネルギーEの基準を振り子の最下点にとり、式で表すと、
E=1/2・Jθ’^2+㎎l(1-cosθ)
ここで、Jは慣性モーメントを表す。
最下点では、θ=ゼロ、θ’=ω(角速度)であるので、
E=1/2・Jω^2 +0 (cos0=1)
ここで、慣性モーメントJは、
J=1/3・ml^2
なので、 代入すると、
E=1/2・ω^2・ 1/3・ml^2
=1/6・ ω^2・ml^2
初期条件では、位置エネルギーが最大となるので、
E=1/2・㎎l (棒lの重心位置は1/2l)
となる。
Eは等しいとおくと、
1/6・ ω^2・ml^2 = 1/2・ mgl
ω ^2 =mgl×3/(ml^2)
ω =(3g/l)^0.5
と解答③と一致しましたね。
JSME振動学P11を参照しました。
以下、類似問題です。こちらも考えてみてください。
一次試験は、とにかく過去問を繰り返し解くことが、合格への近道です。
頑張ってください。