平成29年度 技術士一次試験 衛生工学部門択一(24) 廃棄物処理やリサイクル
こんにちは。技術士(機械)の古賀恭一郎です。
平成29年度 技術士一次試験 衛生工学部門択一問題の解答解説です。
技術士一次試験だけでなく、JABEE認定大学の該当学科の皆さんにも活用できる内容になっていると思います。
お役に立てれば幸いです。
JABEE |一般社団法人 日本技術者教育認定機構|世界で通用する技術者」になるための学びが、ここに。
から引用
技術者を育成する教育プログラムを「技術者に必要な知識と能力」「社会の要求水準」などの観点から審査し、認定する非政府系組織です。“教育プログラム”は認定の対象とする教育の主体のことで、通常、工学・農学・理学系の学科あるいは学科内のコースに対応します。
中略
- 認定プログラムの修了生は、国家資格である技術士の第一次試験が免除されます。
問題24 我が国における廃棄物処理やリサイクルに関する次の記述のうち,最も適切なものはどれか。
① 容器包装廃棄物のリサイクルに必要な費用は,分別収集と保管の経費も含めて,容器包装の製造・利用事業者が負担している。
② 家電リサイクル法では,廃家電4品目について,小売業者に収集・運搬の義務を,製造者等にリサイクルの義務を課し、消費者(排出者)がそのための費用を負担するという役割分担を定めている。
③ 自動車リサイクル法では,そのリサイクル等のために要する費用について, 自動車を廃棄(廃車)する時点で, 消費者(排出者)が支払う仕組みを定めている。
④ 住民は,ごみ処理に要する費用に関し,いわゆる公共料金として支払う水道、電気等とは異なり,全額を住民税として負担している。
⑤ 産業廃棄物の処理に要する費用については, EPR(拡大生産者責任)の考え方に従い,その排出事業者が負担することとなっている。
~~~~~~~~~~
技術士会の正答は、②でした。
この問題は総合技術監理部門を受ける場合にも有効ですね。
①は不適切ですね。分別収集は市町村で、リサイクル委託費に費用が使用されています。
https://www.meti.go.jp/policy/recycle/main/data/research/h22fy/22fy2203-1_mufg/22fy2203-1_mufg-02.pdf(経産省より)
②は適切ですね。
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/kaden_recycle/shiryousyu/points_of_the_law.pdf(経産省 家電リサイクル法のポイントより)
③は不適切ですね。新車や中古車購入時に支払うことになります。
自動車リサイクル法とは(METI/経済産業省)(経産省より6項参照)
④は不適切ですね。大型ゴミなどは有料ですし、自治体によっては、ごみ袋が有料な場合もあります。
⑤は不適切ですね。EPRは生産者がその生産した製品が使用され,廃棄された後においても,当該製品の適正なリサイクルや処分について一定の責任を負うという考え方です。
一次試験は、とにかく過去問を繰り返し解くことが、合格への近道です。
頑張ってください。