古賀恭一郎の日記

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【時事ネタ】令和元年度技術士第一次試験の再試験について

技術士会 11/1から
 
 本年度の技術士第一次試験は、台風19号との闘いでもありました。そんな中、中止や開始遅延となった地域への救済策として、令和2年3月7日に再試験を行われます。また、その年の一次試験合格発表が、二次試験受験申込期間を過ぎる可能性が高く、二次試験申込期間の特例も適用される見込みです。
 そうした中、急遽の試験準備を取りまとめる立場になった場合を想定して、総監技術士ならば、どのように考えるであろうか、私なりに考えてみました。
 
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【経済性管理】
 例年の準備期間はわかっておりませんが、対応期間が11/1~3/7約5か月と限定されており、その限られた時間の中で、試験問題の作成、印刷、解答用意、会場準備、試験官の手配などを進める必要があります。まさに工期の迫っている状況です。一方、試験問題の難易度も例年通りとしなければなりません。まさに経済性管理内でもトレードオフが生じていますが、これら二つ、つまり工期が迫る中、品質を維持して再試験開催準備を管理することが求められます。
 こうした中、開催は決定しているのですから、多少のコストUpは目をつむり、(1)作問者の増員、(2)確実に会場を抑える。(できれば、慣れた場所にしてミスや行き違いを抑える。)が必要です。ただし、費用も限界があり、発生費用は技術士会費からの持ち出しとなりますので、各技術士が納得する負担でなければなりません。
 
【安全管理】
 作問内容は審議されて採否を決定していると想像しているのですが、慣れていない人も作問に参加するため、審議の場で不適切と判断され、問題数が不足するリスクが残ります。そこで、必要問題数よりも多めに作問しておき、不適切問題が生じても、必要問題数には足りるようにしておくことが求められます。
 また、3月といえば、口頭試験結果の発表や合否通知準備も必要となりますし、翌年以降の技術士会運営準備も必要と思われます。技術士会の事務方も限られた人数で業務遂行する必要があるため、労働時間の超過には気を配る必要があります。そのためにも、臨時アルバイトを雇うなどして、単純労働を受け持ってもらい、負荷軽減に努めるべきでしょう。
 
【情報管理】
 慣れない方に作問をお願いしたり、臨時アルバイトを雇うと、問題内容や試験会場情報の漏えいなどが心配されます。
 また、例年とは異なる時期に試験会場を押さえる必要がありますが、会場ごとの事情により必要人数を収容できるだけの場所が確保できない可能性があります。それら情報収集が必須となります。おそらく、その辺の情報収集は済んだため、開催日時が決定・発表できたのだろうと推測しますが、これから会場を押さえる場合、想定人数から場所の集約をしつつ、普段と同じ会場にするという異なったニーズを満足する必要があると考えられます。
 
【人的資源管理】
 作問者は、おそらく官庁や大学の先生だと思われますが、特別手当など物質的インセンティブの付与は必須だろうと考えられます。
 しかし、技術士会の事務方はおそらく残業で乗り切ってもらうほかなく、事務方からすれば「余計な仕事が増えた」と思われるかもしれません。こういったときには、物質的インセンティブよりも、理念的インセンティブの方が効果的と思います。超大型台風という天災のため、日本の未来を担う技術者が必要とする看板を手に入れられないことは国益に反することをキチンと説明し、事務方の働きによって、国益に資することが可能であると語るべきと考えます。
 もし、作問者もこの理念的インセンティブのみで対応するのであれば、監理者はとても魅力的な人物であろうと思われますし、経済性管理面でもコスト抑制に寄与できますので、そういった方であって欲しいと思います。
 
【社会環境管理】
 特にありません。
 
 こうして考えてみると、再試験決定にいたるまで、さまざまな検討項目があり、そのうえで再試験を決定した文部科学省の科学技術・学術審議会技術士分科会試験部会の皆様には頭が下がる思いです。
 
※注意! 
私古賀はまだ総合技術監理部門の受験生ですので、本見解は的外れの可能性があります。そのつもりで読んでいただけると幸いです。