令和元年度 技術士一次試験 機械部門択一(2)トラス構造における伸び
令和元年度 技術士一次試験 機械部門択一問題の解答解説です。
技術士一次試験だけでなく、JABEE認定大学の機械工学科の皆さんにも活用できる内容になっていると思います。
お役に立てれば幸いです。
JABEE |一般社団法人 日本技術者教育認定機構|世界で通用する技術者」になるための学びが、ここに。 から引用
技術者を育成する教育プログラムを「技術者に必要な知識と能力」「社会の要求水準」などの観点から審査し、認定する非政府系組織です。“教育プログラム”は認定の対象とする教育の主体のことで、通常、工学・農学・理学系の学科あるいは学科内のコースに対応します。
中略
- 認定プログラムの修了生は、国家資格である技術士の第一次試験が免除されます。
問題2 下図に示すように,2本の棒からなるトラス構造において,節点Oに下向きの荷重Pが作用し,破線のように変形した場合を考える。各節点は滑節で,棒の自重は無視できるものとするとき,節点Oの下向きの微小変位δとして,最も適切なものはどれか。ただし,棒の断面積を A,縦弾性係数をEとする。
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技術士会の正答は、⑤でした。
棒長さLonは、Lon=L/sinθ
上の棒が引っ張られる張力をT1、下の棒が圧縮される張力をT2とすると、
T1=T2=T
m周りのモーメントを整理すると、
-PL+T1cosθL+T2cosθL=0
-PL+2TcosθL=0
2TcosθL=PL
T=P/(2cosθ)
次に、上下の棒の伸び縮みをλとすると、微小変化した範囲の三角に着目して、
λ=δcosθ
また、棒の引張力Tによる棒長さLonの伸びλは、
λ=TLon/AE
=PL/(2AEsinθcosθ)
上の二式を整理して、λを消去すると、
δcosθ=PL/(2AEsinθcosθ)
δ=PL/(2AEsinθcos^2θ)
と解答⑤に一致しましたね。
JSME材料力学 P34~35を参照しました。
一次試験は、とにかく過去問を繰り返し解くことが、合格への近道です。
頑張ってください。