令和元年度 技術士一次試験(再) 機械部門択一(25)沸騰伝熱
令和元年度 技術士一次試験(再) 機械部門択一問題の解答解説です。
技術士一次試験だけでなく、JABEE認定大学の機械工学科の皆さんにも活用できる内容になっていると思います。
お役に立てれば幸いです。
JABEE |一般社団法人 日本技術者教育認定機構|世界で通用する技術者」になるための学びが、ここに。 から引用
技術者を育成する教育プログラムを「技術者に必要な知識と能力」「社会の要求水準」などの観点から審査し、認定する非政府系組織です。“教育プログラム”は認定の対象とする教育の主体のことで、通常、工学・農学・理学系の学科あるいは学科内のコースに対応します。
中略
- 認定プログラムの修了生は、国家資格である技術士の第一次試験が免除されます。
問題25 沸騰伝熱に関する次の(ア)~(オ)の記述のうち,不適切な記述の組合せはどれか。
(ア)沸騰現象は系の過熱度の増加により,核沸騰から遷移沸騰を経て膜沸騰に至る。
(イ)伝熱面上で発生した気泡は,伝熱面から離脱した後,消滅することがある。
(ウ)熱流束制御型の加熱で生じる膜沸騰の蒸気膜内には大きな温度差がある。
(エ)沸騰特性曲線において限界熱流束点を越えて熱流束の値が一旦下がった状態をサブクール沸騰という。
(オ)沸騰伝熱に対し,重力加速度は影響しない。
① (ア)と(イ)
② (イ)と(ウ)
③ (ウ)と(エ)
④ (エ)と(オ)
⑤ (ア)と(オ)
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技術士会の正答は、④でした。
(ア)適切です。核沸騰の前は、サブクール沸騰ですので、(エ)は不適切なことがわかります。
(イ)適切です。伝熱面から離れた部位で、飽和温度に達していない場合、発生した気泡が液に冷やされて凝縮することがあります。
(ウ)適切です。気泡内の熱伝達・熱伝導はとても小さくなりますので、温度差が大きくなります。
(エ)不適切です。上記のとおりで、遷移沸騰領域になります。
(オ)不適切です。気液の比重差によって気泡と液体が入れ替わることで、伝熱を促進しています。
一次試験は、とにかく過去問を繰り返し解くことが、合格への近道です。
頑張ってください。