古賀恭一郎の日記

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平成28年度 技術士一次試験 機械部門択一(29) ふく射伝熱

平成28年技術士一次試験 機械部門択一問題の解答解説です。

技術士一次試験だけでなく、JABEE認定大学の機械工学科の皆さんにも活用できる内容になっていると思います。

お役に立てれば幸いです。

JABEE |一般社団法人 日本技術者教育認定機構|世界で通用する技術者」になるための学びが、ここに。 から引用

技術者を育成する教育プログラムを「技術者に必要な知識と能力」「社会の要求水準」などの観点から審査し、認定する非政府系組織です。“教育プログラム”は認定の対象とする教育の主体のことで、通常、工学・農学・理学系の学科あるいは学科内のコースに対応します。

中略

  • 認定プログラムの修了生は、国家資格である技術士の第一次試験が免除されます。
 
問題29 次の記述の,[ ]に入る語句の組合せとして,最も適切なものはどれか。
 
 電磁波により熱が伝わる伝熱形態を[ア]伝熱と呼ぶ。 [イ]の全放射能 Ebは,絶対温度Tを用いてEb = [ウ]で表せる。ここで,σを[エ]と呼ぶ。
 
① (ア)ふく射 (イ)鏡面  (ウ)σT^2 (エ)プランク定数
② (ア)ふく射 (イ)黒体面 (ウ)σT^4 (エ)ステファン・ボルツマン定数
③ (ア)対流  (イ)黒体面 (ウ)σT  (エ)ボルツマン定数
④ (ア)対流  (イ)鏡面  (ウ)σT^4 (エ)ステファン・ボルツマン定数
⑤ (ア)ふく射 (イ)黒体面 (ウ)σT^2 (エ)プランク定数
 
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技術士会の正答は、②でした。
 
(ア)はふく射伝熱ですね。伝熱形態は大きくわけて、熱伝導(※)とふく射伝熱しかありません。
 
ふく射であれば、全放射能は、Tの4乗に比例しますので、(ウ)は「σT^4」ですね。
となると、②が正解と導けますね。
 
(イ)Eb = σT^4が成立するのは、黒体面ですね。
 
そして、(エ)ステファン・ボルツマン定数は、プランクの法則(単色放射能)から導かれます。
単色放射能を全波長で積分すると、全放射能が求められ、各物理定数などを代入すると、σ=5.67×10^-8[W/(m^2・K^4)]が求められます。
 
※対流伝熱も結局、熱伝導と混合の複合現象です。
 
一次試験は、とにかく過去問を繰り返し解くことが、合格への近道です。
頑張ってください。