令和元年度 技術士一次試験 機械部門択一(31)流体力学に関する記述
令和元年度 技術士一次試験 機械部門択一問題の解答解説です。
技術士一次試験だけでなく、JABEE認定大学の機械工学科の皆さんにも活用できる内容になっていると思います。
お役に立てれば幸いです。
JABEE |一般社団法人 日本技術者教育認定機構|世界で通用する技術者」になるための学びが、ここに。 から引用
技術者を育成する教育プログラムを「技術者に必要な知識と能力」「社会の要求水準」などの観点から審査し、認定する非政府系組織です。“教育プログラム”は認定の対象とする教育の主体のことで、通常、工学・農学・理学系の学科あるいは学科内のコースに対応します。
中略
- 認定プログラムの修了生は、国家資格である技術士の第一次試験が免除されます。
問題31 流体力学に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
①粘性のない流れをポテンシャル流れと呼ぶ。
②強制渦は渦度の存在しない渦である。
③ひずみと応力が比例関係にある流体をニュートン流体と呼ぶ。
④非圧縮性流体の連続の式は、流体の密度に依存しない形で与えられる。
⑤流線・流脈線・流跡線のすべてが一致することはない。
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技術士会の正答は、④でした。
JSME流体力学を参照しました。
①不適切です。非粘性流体ですね。(P6)
②不適切です。微小な特定の位置の変化を考えたときに、回転していることを表現している値を渦度といいます。
④適切です。パイプを流れる水の流量を一定に流し込んでいる場合、どの位置の断面を取っても、流量は一定ですね。(P47~48)
⑤不適切です。各種流れの可視化ですね。(P15~16)
流線は、流れ場の各点における速度ベクトルをなめらかに結んだ線です。
流脈線は、煙などがたなびく線ですね。
流跡線は、ある流体粒子がたどった道筋です。
流れが定常であれば、すべて一致します。(非定常な場合は記述のとおりです。)
一次試験は、とにかく過去問を繰り返し解くことが、合格への近道です。
頑張ってください。