古賀恭一郎の日記

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平成28年度 技術士一次試験 機械部門択一(31) 水銀マノメータ

平成28年技術士一次試験 機械部門択一問題の解答解説です。

技術士一次試験だけでなく、JABEE認定大学の機械工学科の皆さんにも活用できる内容になっていると思います。

お役に立てれば幸いです。

JABEE |一般社団法人 日本技術者教育認定機構|世界で通用する技術者」になるための学びが、ここに。 から引用

技術者を育成する教育プログラムを「技術者に必要な知識と能力」「社会の要求水準」などの観点から審査し、認定する非政府系組織です。“教育プログラム”は認定の対象とする教育の主体のことで、通常、工学・農学・理学系の学科あるいは学科内のコースに対応します。

中略

  • 認定プログラムの修了生は、国家資格である技術士の第一次試験が免除されます。
 
問題31 水が水平管を体積流量2.0 L/sで流れている。下図のように断面積20 cm^2と5.0cm^2の管をつなぎ,水銀を入れたU字管マノメータを取り付けたところ,左右の水銀柱の高さの差が H となった。Hに最も近い値はどれか。ただし,損失は無視して良い。また, 水と水銀の密度を1.0×10^3 kg/m^3, 13.6×10^3 kg/m^3, 重力加速度を9.8m/s^2とする。

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技術士会問題抜粋
① 1.2×10^-2m
② 5.6×10^-2m
③ 6.1×10^-2m
④ 1.2×10^-1m
⑤ 6.0×10^-1m
 
~~~~~~~~~~

 

技術士会の正答は、③でした。
 
まずは単位の統一ですね。
 2.0L/s=2×10^-3m^3/s
 20cm^2=20×10^-4m^2=2×10^-3m^2
 5.0cm^2=5×10^-4m^2
 
マノメータ左側の流速Viは、
 Vi=2×10^-3/(2×10^-3)
  =1m/s
マノメータ右側の流速Voは、
 Vo=2×10^-3/(5×10^-4)
  =4m/s
 
左右のバランスが取れてますので、ベルヌーイの式から、
 1/2ρAVi^2+ρAghi+Pi=1/2ρAVo^2+ρAgho+Po
ここで、高さは一致しているため、hi=hoとなります。ρAは水の密度です。
 1/2ρAVi^2+Pi=1/2ρAVo^2+Po
次に、マノメータ前後は、
 Pi+ρAgH=Po+ρHgH
ここで、Hは水銀マノメータの差、ρHは水銀の密度です。
上式から下式を引くと、PiとPoがなくなり、
  1/2ρAVi^2ーρAgH= 1/2ρAVo^2 ーρHgH
  ρHgH ーρAgH= 1/2ρAVo^2ー 1/2ρAVi^2
 Hg( ρH ーρA)= 1/2ρA(Vo^2ー Vi^2)
 H= 1/2ρA(Vo^2ー Vi^2)/{ g( ρH ーρA) }
    =1/2×1×10^3 × (1^2-4^2)/ {9.8( 13.6×10^3 ー1×10^3)}
  =-0.0607m=-6.1×10^-2m
 
と解答③に一致しましたね。
 
一次試験は、とにかく過去問を繰り返し解くことが、合格への近道です。
頑張ってください。