古賀恭一郎の日記

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平成30年度 技術士一次試験 機械部門択一(2)両端固定された棒に発生する応力

平成30年度 技術士一次試験 機械部門択一問題の解答解説です。

技術士一次試験だけでなく、JABEE認定大学の機械工学科の皆さんにも活用できる内容になっていると思います。

お役に立てれば幸いです。

JABEE |一般社団法人 日本技術者教育認定機構|世界で通用する技術者」になるための学びが、ここに。 から引用

技術者を育成する教育プログラムを「技術者に必要な知識と能力」「社会の要求水準」などの観点から審査し、認定する非政府系組織です。“教育プログラム”は認定の対象とする教育の主体のことで、通常、工学・農学・理学系の学科あるいは学科内のコースに対応します。

中略

  • 認定プログラムの修了生は、国家資格である技術士の第一次試験が免除されます。
 
問題2 下図に示すように,一様断面の長さ1の棒の両端が剛体壁で無理なく固定されている。このとき棒に応力は発生していない。棒の断面積をA,縦弾性係数をEとする。棒のC点に右向きの軸力Pを作用させたとき, BC間に生じる応力σbcとCD間に生じる応力σcdの組合せとして,最も適切なものはどれか。

f:id:kyoichirhokogajpemecha:20190209214524p:plain

 
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技術士会の正答は、②でした。
 
B、D部の反力Rb、Rdは、力のつり合いより
 P=Rb+Rd …式(1)
となる。
次に、C点の変位λcを考えます。λcはBC間とCD間の部位に生じる変位λbc、λcdと等しい。
 λc=λbc=λcd …式(2)
 
ここで、λbc、λcdは、
 λbc=Rb×a/(A・E)…式(3)
 λcd=Rd×b/(A・E)…式(4)
式(2)に(3)、(4)を代入すると、
 Rb×a/(A・E)=Rd×b/(A・E)
 Rb×a=Rd×b … 式(5)
 
式(1)を変形して、
 Rb=P-Rd …式(1)’
 Rd=P-Rb …式(1)’’
として、式(5)にそれぞれ代入すると、
 (P-Rd)×a=Rd×b
 Rd=P・a/(a+b)
  =P・a/l
 a+b=lです。
 
 Rb×a=(P-Rb)×b
 Rb=P・b/(a+b)
  =P・b/l
 
 σbcとσcdは、Rb、Rd から求められます、
 σbc=Rb/A
   =P・b/(A・l)
 σcd=-Rd/A
   =-P・a/(A・l)
 (なお、引っ張りは+、圧縮はマイナス表記となります。)
 となり、解答②に一致しますね。
 
一次試験は、とにかく過去問を繰り返し解くことが、合格への近道です。
頑張ってください。