読書日記 ばらかもん18(最終巻) ヨシノサツキ著
ばらかもん18巻読みました。
これまで読んだ際のブログはこちら。
kyoichirhokogajpemecha.hateblo.jp
とうとう最終巻となってしまいました。
主人公の半田氏がだんだんと、目指すべきものや、書の楽しさを手に入れていき、自立していっています。そして、島の中に馴染んでいく。島のみんながどんどん変わっていく。今後の展開も楽しそうな感じで終わったのも、好印象でした。
次回作も楽しみですね。
ばらかもん(18)(完) (ガンガンコミックスONLINE)
- 作者: ヨシノサツキ
- 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
- 発売日: 2018/12/12
- メディア: コミック
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読書日記 魔力の胎動 東野圭吾著
魔力の胎動(ラプラスの魔女前日譚)読みました。
ちょっと変わった少女が物理現象を予測しちゃうこの物語。
前作を読んだ身としては外出しちゃまずいんじゃなかったっけ?という疑問も持ちましたが、そこはやはり東野作品でした。きちんとテーマを書き上げ、前作に続く終わり方をしてくれました。
短編集となってますので、読みやすいところもおすすめです。
再度ラプラスの魔女を読みたくなりましたね。
私は熱工学が専門の技術士ですが、彼女のような人間が仮にいたとすると、さまざまな技術的課題が解決していくでしょう。
実際に人間でそういった解決していくことは難しいかもしれませんが、人工知能などがこの物語のように工学者へ協力してくれれば、良いのになぁ~と思いました。
読書日記 シンドローム 真山仁著
シンドローム(ハゲタカシリーズ)読みました。
今回も、企業買収者鷲津が大企業相手に買収取引を行います。
3.11がベースとなり、電力会社(作中は首都電力と表記)を買収する物語です。その中で、原子力発電所の事故、収束に向けた混乱、政府が右往左往するさまが描かれています。
ハゲタカシリーズは、NHKドラマや、2018年にテレビ朝日系列でドラマになったこともあり、ご存知の方もいるかもしれません。綾野剛くんのイケメン鷲津も良かったのですが、私としては、大森南朋氏のほうが原作のイメージ通りでよかったと思ってます。
このハゲタカシリーズは直接的なものいいが好きでシリーズ通して拝読させていただいています。また、ド派手なお金の使い方も読むとスカッとしますね。今回も累計数兆円使ったはずです。
主人公である鷲津という人物はとても魅力的であり好きですが、一緒に仕事したくないというのが本心ですね。深夜であろうと叩き起こされ、不要と思えば切り捨てられそうです。
読んでいて気になったのが、ハゲタカの世界には50Hz、60Hzの違いがなさそうに感じました。物語の都合上かもしれませんが。
真山先生は、社会的な問題を取り扱うことも多いようです。この作品を読んでエネルギー政策に関しての自分の考えが少し変わったかもしれません。
エネルギーを扱う技術士として、資源の少ないわが国においては、たとえ事故を起こしても原発を使わざるを得ないと考えていました。しかし、いくら消極的であっても、原因究明をしても、与える影響の大きさや社会的受容などを勘案すると、別方式への切り替えを積極的にすすめるべきとも考えるようになりました。
それも、このシンドロームに出てくる登場人物(被害者やそれを支援する人々)に感化されたからと思っています。
私など微力な存在ですが、これからのわが国におけるエネルギー政策に少しでも力になりたいと思いました。
真山仁先生のほか作品の感想は下のリンク先を参照ください。
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読書日記 かがみの孤城 辻村深月著
不登校となった中学生たちのちょっと不思議な体験が物語となっております。
この作品、とても良かった。一気読みしちゃいました。554ページ。
さわやかな感動を与えてくれて本当に感謝でいっぱいです。
また、私が中学生のときに感じた夏休み明けのあの不安感。インフルエンザで長期休暇した後、登校する時のあの不安感。自分だけじゃなかったんだ、同じように感じてくれて、表現してくれる人がいたんだって感動。
これはどんなに文章に乗せようと思っても伝えきれません。
大人になったあなたにも、学校に通っていても、通ってなくても不安に思っている時間があるあなたにもぜひとも読んで欲しい作品だと思います。
たかが会社、たかが学校です。逃げていいんです。闘わなくもいいんです。
もっとたくさんの人に伝えたい。そう思いました。
読書日記 家康、江戸を建てる 門井慶喜著
NHKの正月時代劇にもなった家康、江戸を建てるの原作を読みました。
ドラマを観られたかたもいらっしゃるかもしれませんが、実は私観てません。
いずれ観てみたいですね。
分厚い書物ですが、5つの物語、(川の流れ/金貨/飲料水/石垣/天守)をそれぞれの主人公たちが、紡いでいくため、意外とすっきり読めます。ドラマになったのは、2章と3章だと思われますが、他の物語もそれぞれ読ませますので、ぜひ手に取って読んでみてください。
物語調と、現代に対する地形説明を交えて、その後の展開まで説明してくれますので、東京の地形に詳しくなくともわかりやすい話になっております。また、戦争が終わった後の話ですが、治世のための戦とも言えるしのぎの削りあいなども説明されており、見所満載です。
守成は創業より難しともいわれるとおり、戦乱の世を治めるのも難しいのですが、その後の世を治めるほうがよっぽど難しい。そのことを理解していた家康ならではの采配なども目にすることができました。